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Chapter Four
Revenge(落とし前のお時間)
意識を取り戻したとき、クラウスは自分が大の字になってベッドの四隅の螺旋形の柱に縛り付けられていることに気付いた。それにはもちろん驚いたが、さらに驚くべきだったのは、この状況にもかかわらず自分がまだしっかり服を着込んでいるという現実だった。彼は気を失う前に、丸裸に剥かれることをすでに覚悟していたのだった。
彼は周囲を見回した。部屋の隅の椅子に座り、煙草をふかしている伯爵がいた。伯爵は、これまで見たこともないような厳しい視線で彼を凝視していた。「何をする気だ?」少佐はロープをはずそうと無益な努力をしながら、噛み付くように尋ねた。
伯爵の口の端に小さな笑みが浮かんだ。少佐の背筋にぞくぞくした寒気が走った。伯爵には奸智に長けた底意地の悪い一面があり、さまざまな事実の断片から、少佐の計画の全貌を正しく再構築したにちがいなかった。
「さんざん身悶えさせてあげるよ、少佐。」冷たい声の答えが返った。
クラウスは目を見開いた。伯爵はいついかなるときでも少佐をからかい、いらつかせ、激怒に身悶えさせていたが、この場合はたぶん意味が違った。ドリアンが長いはさみを取り出したとき、少佐は自分の最大の恐怖が現実となったことを確認した。
「おまえはそういうことはやらんはずだ。」彼は結び目を力の限りに引きちぎろうとしながら言った。
「悪いね、少佐。」ドリアンは冷たく答えた。彼は相手の腰にまたがった。そして少佐のベルトの留め金をはずし、さっと引き抜いて、床へ放り投げた。次にシャツのすそを引き出しながら、前を引き裂いた。「きみずっと私を罵ってたよね。こういうことをやりたがってるんだろうって。」彼ははさみの刃を鳴らしつつ、ロープをはずそうと苦闘する相手にこう告げた。「きみの願いがかなうときが来たよ。」
「変態!」
クラウスが愕然としたことに、ドリアンは彼に手ひどい平手打ちを食らわせたのだった。「黙れよ、偽善者。」伯爵はいつもの彼らしくなく、激烈な感情をむき出しにしていた。「私が薬で役立たずになったかどうか確かめるために、今日一日を空けてくれたんだろ?」彼はそう言いながら少佐のアンダーシャツを引きずりあげ、茫然とする少佐の目の前で鋏を入れた。
「さて、ほんとのところ、私がきみのことをどう思っているか知りたいかい、少佐?」伯爵は少佐のズボンをずたずたに切り裂きながら、つばを吐いた。「決まってるだろ。きみのことなんか大嫌いだよ!」彼はそう叫ぶと、引き剥がしたズボンの切れ端を床に放り投げた。後には、下着だけを身に着けたまま身動き一つ出来ない少佐が残った。
「さて、なにかご言いたいことは?」伯爵は挑発した。
「おまえを殺してやる!」クラウスは野蛮人のように吠えた。
「また始まった。」伯爵は馬鹿にしたように笑った。彼はベッドを下り、以前に侵入した際に仕込んでおいた箱をベッドの下から引きずり出した。
「くそっ!なんだそれは!」
ドリアンは薄笑いを浮かべて彼を見下ろし、注射器を取りあげた。「そう、やっと分かったんだよ。」彼はそう言いながら、アルコールで少佐の腕の皮膚を撫でた。「きみがあの薬の効果を知ってたのは、自分で使ってるからなんだろ?ちがうかな?」
「何だと?ふざけるな。」
ドリアンは注射器の針を少佐の腕に突き刺した。「でも大丈夫さ。効き目を無くす方法があるからね。」
「何をした!」少佐は驚きつつ怒鳴った。「おまえは正真正銘の変態だ!おれに妙な薬を打ちやがったな!」
「私の医師が処方してくれた、ごくまっとうな薬だよ。きみがくれた薬の効果を消す作用があるんだ。」
「おまえにものなんぞやった覚えはない。おまえが自分で盗んだんだ!こそ泥め!」
「そうするように仕向けただろ?いい加減に認めろよ。」
クラウスは怒りのうなり声だけを返し、ロープを引きちぎろうとしつこくあがき続けた。
「これでよし。」
ドリアンはベッドに戻り、大きく広げられた少佐の両足の間に座った。「さて、きっちり落とし前をつけるんなら・・・」彼は落ち着いた声で言った。「注射の効き目が現れるまでにいろいろ準備しないとね。」彼は潤滑剤のチューブをクラウスの目の前にかざし、ひらひらと振った。
「Nein!」
ドリアンは少佐がロープと格闘を続けているのを見つめた。筋肉がぶるぶると震えていた。ああ、神よ。この男はなんて美しいんだろう。「少佐、なにかと戦ってるきみってほんとにセクシーだよね。知ってた?」
「そういう口をきくな!」
ドリアンは最後の砦に鋏を入れた。クラウスの下着。そして彼は腰を落としてへたりこんだ。目が輝いていた。「少佐・・・」彼はあえぐように言い、手の平で口元を覆った。「なんてすごい・・・、こんなの、考えたこともなかった・・・」
クラウスは目を見開いて凍りついた。伯爵が身をのけぞらせて自分の中心を見つめているのを知り、頭に血が上った。「やめろ!そんな目でおれを見るな!変態!」
「ああ、きみに跨って貫かれることを考えたら・・・」
恐怖にかられた少佐の目がさらに広がった。「寝ぼけるな!跨るとかそういうことはなにも起こらん!くそっ!」その叫びがドリアンを現実に引き戻し、今何をしようとしていたかを思い出させた。
「ああっ!」クラウスはのけぞって、体を強張らせた。滑らかな指が彼の中に忍び込んできたのだった。ゆっくりと、窺うように注意深く。「この変態、おまえを殺してやる、殺す!」噛み締めた歯の奥から呪いが漏れた。
「どうやって?」ドリアンはいきなり尋ねた。
クラウスは不意を突かれた。「何だと?」指がさらに深く差し込まれ、彼はからだをよじった。
「きみはいつもそうやって私を脅すよね。」ドリアンは事も無げに言った。「どうやって殺すつもりなんだい?それとも口でそう言ってるだけ?」
そんなところをかき回しながら、おれに考えさせるつもりか?ドリアンの指に体の奥深く敏感な部分を撫で上げられ、クラウスは息をのんだ。二本目の指が入り、彼は再びのけぞって苦痛と激怒の入り混じった叫び声を上げて、手首を拘束するロープを引きちぎろうとした。
「わかってたさ、」ドリアンはため息をついた。「結局、口先だけなんだよ、きみって。」何かが割れるような音に、彼はさっと顔をあげた。クラウスを縛り付けているベッドの柱が、彼の不屈の努力に屈し、無残に折れたところだった。次の瞬間、彼は鋭い叫び声をあげた。クラウスの手が彼の髪を鷲掴みにしていた。「指を抜け。」彼は命じた。
ドリアンは目を見開いて従い、指を抜いてシーツにこすり付けた。
「ロープをほどけ。」髪を鷲掴みにしたまま、クラウスは命じた。
「少佐・・・」
「黙れ!」クラウスは怒鳴りつけ、拳に掴んだ髪を引っ張った。ドリアンは小さな叫び声をあげた。
ドリアンは命じられたとおりにした。まず少佐の手首の縛めを解き、次に足を解放した。少佐は伯爵の髪をしっかりと掴んだままベッドから降り、立ち上がった。「ロープを一本はずせ。」彼は命じた。「さっさとしろ!」
ドリアンは震えながら従い、ベッドの足からロープを一本ほどいた。次の瞬間、彼はベッドの上に突き飛ばされ、放り上げられていた。少佐は伯爵の両手首を、手荒く後ろ手に縛り上げた。ベッドに押し付けられながらドリアンは肩越しに振り返り、クラウスが自分の手首からロープをはずして、ベッドの柱に残るロープと繋ぎ合わせたのを見た。「体を起こせ。」
伯爵は命じられたままに座りなおし、震えながら次の命令を待った。縛り上げられた手首をぴったり体に押し付けていたが、伯爵がおとなしく従えば従うほど、少佐の激怒はさらに煽られていくように見えた。
「これがゲームかなにかだと思っとったのか。」彼は」くぐもった声をあげて伯爵を再びベッドに押し倒した。それから伯爵のぴったりしたボトムを手荒く引き剥がした。彼の手が華奢な下着にかかったとき、伯爵は初めて本気で恐怖を感じ始めた。この時点まで、てっきりインターポールに引き渡されるものだと考えていたのだった。それから彼はうつ伏せに裏返され、ベッドの端まで引きずられた。
「少佐!」ドリアンは真剣に怯えた声で、とうとう哀願を始めた。「お願いだ、やめてくれ。」彼はなんとか逃れようとしたが、激怒の頂点を極めた少佐は人間離れした強靭さだった。それにはおそらく、さっきドリアンが彼に与えた薬物の影響もあるにちがいなかった。彼は片手でドリアンのうなじを押さえつけた。
「これが欲しいと言っとったな、変態野郎?」少佐は低い声でそう言い、伯爵の腿を蹴って両足を開かせた。そして、もう一方の手で自分のものを掴みあげ、さっき伯爵を驚かせたそれを、さらに驚くべき大きさと硬度へ導いた。
自分に触れているのが巨大なものの一部分に過ぎないと知ったとき、ドリアンは心臓が口から飛び出しそうにな気分になった。少佐が腰の一突きをくれさえすれば、それは伯爵を征服する。そして大きさから考えると、何の準備もない伯爵のその部分は深刻な外傷を避けられないに違いなかった。
「少佐、」ドリアンはほとんど泣き出しそうになった。「頼むから、やめてくれ。こんなふうにしないでくれ・・・。」ああ、私はめちゃくちゃにされた後、殺されるんだ。
クラウスはぴたりと動きを止めた。彼の猛り立ったものは伯爵の体に押し当てられ、いつでも侵入できる状態にあった。彼は怯える伯爵の顔を下に押し付けたまま、相手の体が自分の下で震えているのを感じていた。それから彼はほんの少し腰を進め、ドリアンの両尻のふくらみをかき分け、今にも押し入らんばかりになった。
伯爵は悲鳴を上げた。「少佐、ああ、お願いだ!」彼は哀願し、縛めを振りほどこうと無駄な抵抗を始めた。「いやだ、壊れる・・・、壊れてしまう!」 さらに体を押し付けられ、伯爵はとうとう声を上げて泣き出した。
そのまま時間が凍りついた。クラウスは復讐のために伯爵を辱めるのかと思われた。それから、彼は低いうなり声を上げた。「くそ忌々しい!」彼は恐怖に震える男を押さえつけていた手を放し、数歩下がってそのまま床に座り込んだ。「見ろ、おまえのせいだぞ。おれをここまで怒らせやがって。もう少しでおまえを強姦しちまうところだった!」
彼は破れたシャツを肩に羽織り、シャツのポケットから煙草をつまみ出して火をつけた。自分が震えていることに気付いたのはそのときだった。それが、いま自分がしでかしそうになった間違いによるものなのか、それとも伯爵への怒りによるものなのかは分からなかった。多分、両方なのだろう。
ドリアンもまたベッドから滑り落ち、ベッドを背に床に座り込んだ。危機を脱した安堵に涙がとめられないままでいた。
二人はそのまましばらく座り込んだままだった。泣き止んだ後でも、口を開く勇気がなかった。彼は体を丸めて、おとなしくベッドの脇に座り込んだまま、クラウスが平静さを取り戻そうとしているのを、まだ恐怖を感じながら見つめていた。
クラウスは突然伯爵の方へ顔を向けた。伯爵がたじろいだのを見て、また視線をそらせた。それから彼は深いため息をついて立ち上がった。クローゼットにはローブとパジャマが何組か置いてあるはずだった。しばらくして身づくろいを済ませた彼は戻り、伯爵の手首を自由にしてやった。
「吐きそうだ・・・」ドリアンは小さな声で言った。
「床の上で吐くなよ。」クラウスはそう命じ、バスルームを指差した。「そっちだ。」
ドリアンはバスルームへ行き、吐き始めた。クラウスが隣に立ったとき、彼は少佐が何をするつもりなのかまったく分からなかった。彼は肩を軽く突付かれて跳び上がり、顔をあげた。少佐が水の入ったグラスを差し出していた。彼は目で謝意を告げてそれを受け取り、うがいをして口に残る胃液を洗い流した。それから彼はその場にへたりこんだ。ショックから立ち直れず、震えが止まらないままでいた。
「まだ吐きそうか?」驚くべきことに、クラウスは気遣わしげな声で尋ねた。
ドリアンは目閉じた。「いや。」もう一度、肩を突付かれた。
「服を着ろ。」
ドリアンが目を開けると、彼の服を差し出している少佐がいた。「少佐・・・、私は・・・」
「何も言うな。」少佐は鋭く命じ、吸殻をトイレに投げ捨てた。「服を着ろ。」
ドリアンはうなずいて言われたとおりにした。彼は震える足で立ち上がり、少佐に従って寝室に戻った。そこで靴を履きなおした。それから彼らは階段を降りた。伯爵に分かっていたのは、このまま玄関の外に放り出され、夜の山道を運転して街まで戻らねばならないとということだった。
だがそうではなかった。クラウスはまっすぐ酒棚に向かうと、グラスを二つ用意して強い酒を注いだ。彼は無言でその一方を伯爵に手渡し、もう一方を自分で飲み始めた。
ドリアンはその酒を注意深く舐め、たじろいだ。ウィスキー。それも、すごく癖のある味の。
「好きじゃないのか?」
「うん、・・・あんまり。」驚いたことに、少佐は伯爵からグラス取り上げた。
「コニャックはどうだ?」
クラウスはドリアンがうなずいたのを見て、コニャックを注いでやった。彼は伯爵が飲まなかったウィスキーのグラスを手に取り、大きな革張りの安楽椅子に座って、その酒を飲み始めた。
何をしていいか分からず、ドリアンはカウチに腰掛けた。彼はコニャックを舐めた。わざと少佐の方を見ないようにしていたが、相手が自分を見つめているのを知っていた。
「ひどいザマだな、そうだろ?」クラウスがとうとう口を開き、伯爵は顔をあげた。クラウスは続けた。「おれたちはもうこういうことをやるべきじゃない。さもなくば、本当に殺し合いになってしまう。」
ドリアンは少佐を見つめて座りなおした。何を言うべきか分からなかった。何を言っても間違いになる気がした。増してや、たったいまこの山荘の二階で起こったような出来事の後では。
クラウスは背もたれに体を預け、目を閉じ、ため息をついた。
長い時間がたった。ドリアンは静かに尋ねた。「じゃあ、どうすればいいんだい?」
クラウスは目を開き、ドリアンを見すえた。「くそっ!わかってたらとっくに言っとる!」彼はそういうとグラスを飲み干した。それから立ち上がり、酒棚に向かった。「今やろうとしてるのは、とにかく酔っ払うことだけだ!」
ドリアンはまばたきし、それからうなずいて自分も酒棚に向かった。「私も参加させてくれ。」
続く・・・
Revenge(落とし前のお時間)
意識を取り戻したとき、クラウスは自分が大の字になってベッドの四隅の螺旋形の柱に縛り付けられていることに気付いた。それにはもちろん驚いたが、さらに驚くべきだったのは、この状況にもかかわらず自分がまだしっかり服を着込んでいるという現実だった。彼は気を失う前に、丸裸に剥かれることをすでに覚悟していたのだった。
彼は周囲を見回した。部屋の隅の椅子に座り、煙草をふかしている伯爵がいた。伯爵は、これまで見たこともないような厳しい視線で彼を凝視していた。「何をする気だ?」少佐はロープをはずそうと無益な努力をしながら、噛み付くように尋ねた。
伯爵の口の端に小さな笑みが浮かんだ。少佐の背筋にぞくぞくした寒気が走った。伯爵には奸智に長けた底意地の悪い一面があり、さまざまな事実の断片から、少佐の計画の全貌を正しく再構築したにちがいなかった。
「さんざん身悶えさせてあげるよ、少佐。」冷たい声の答えが返った。
クラウスは目を見開いた。伯爵はいついかなるときでも少佐をからかい、いらつかせ、激怒に身悶えさせていたが、この場合はたぶん意味が違った。ドリアンが長いはさみを取り出したとき、少佐は自分の最大の恐怖が現実となったことを確認した。
「おまえはそういうことはやらんはずだ。」彼は結び目を力の限りに引きちぎろうとしながら言った。
「悪いね、少佐。」ドリアンは冷たく答えた。彼は相手の腰にまたがった。そして少佐のベルトの留め金をはずし、さっと引き抜いて、床へ放り投げた。次にシャツのすそを引き出しながら、前を引き裂いた。「きみずっと私を罵ってたよね。こういうことをやりたがってるんだろうって。」彼ははさみの刃を鳴らしつつ、ロープをはずそうと苦闘する相手にこう告げた。「きみの願いがかなうときが来たよ。」
「変態!」
クラウスが愕然としたことに、ドリアンは彼に手ひどい平手打ちを食らわせたのだった。「黙れよ、偽善者。」伯爵はいつもの彼らしくなく、激烈な感情をむき出しにしていた。「私が薬で役立たずになったかどうか確かめるために、今日一日を空けてくれたんだろ?」彼はそう言いながら少佐のアンダーシャツを引きずりあげ、茫然とする少佐の目の前で鋏を入れた。
「さて、ほんとのところ、私がきみのことをどう思っているか知りたいかい、少佐?」伯爵は少佐のズボンをずたずたに切り裂きながら、つばを吐いた。「決まってるだろ。きみのことなんか大嫌いだよ!」彼はそう叫ぶと、引き剥がしたズボンの切れ端を床に放り投げた。後には、下着だけを身に着けたまま身動き一つ出来ない少佐が残った。
「さて、なにかご言いたいことは?」伯爵は挑発した。
「おまえを殺してやる!」クラウスは野蛮人のように吠えた。
「また始まった。」伯爵は馬鹿にしたように笑った。彼はベッドを下り、以前に侵入した際に仕込んでおいた箱をベッドの下から引きずり出した。
「くそっ!なんだそれは!」
ドリアンは薄笑いを浮かべて彼を見下ろし、注射器を取りあげた。「そう、やっと分かったんだよ。」彼はそう言いながら、アルコールで少佐の腕の皮膚を撫でた。「きみがあの薬の効果を知ってたのは、自分で使ってるからなんだろ?ちがうかな?」
「何だと?ふざけるな。」
ドリアンは注射器の針を少佐の腕に突き刺した。「でも大丈夫さ。効き目を無くす方法があるからね。」
「何をした!」少佐は驚きつつ怒鳴った。「おまえは正真正銘の変態だ!おれに妙な薬を打ちやがったな!」
「私の医師が処方してくれた、ごくまっとうな薬だよ。きみがくれた薬の効果を消す作用があるんだ。」
「おまえにものなんぞやった覚えはない。おまえが自分で盗んだんだ!こそ泥め!」
「そうするように仕向けただろ?いい加減に認めろよ。」
クラウスは怒りのうなり声だけを返し、ロープを引きちぎろうとしつこくあがき続けた。
「これでよし。」
ドリアンはベッドに戻り、大きく広げられた少佐の両足の間に座った。「さて、きっちり落とし前をつけるんなら・・・」彼は落ち着いた声で言った。「注射の効き目が現れるまでにいろいろ準備しないとね。」彼は潤滑剤のチューブをクラウスの目の前にかざし、ひらひらと振った。
「Nein!」
ドリアンは少佐がロープと格闘を続けているのを見つめた。筋肉がぶるぶると震えていた。ああ、神よ。この男はなんて美しいんだろう。「少佐、なにかと戦ってるきみってほんとにセクシーだよね。知ってた?」
「そういう口をきくな!」
ドリアンは最後の砦に鋏を入れた。クラウスの下着。そして彼は腰を落としてへたりこんだ。目が輝いていた。「少佐・・・」彼はあえぐように言い、手の平で口元を覆った。「なんてすごい・・・、こんなの、考えたこともなかった・・・」
クラウスは目を見開いて凍りついた。伯爵が身をのけぞらせて自分の中心を見つめているのを知り、頭に血が上った。「やめろ!そんな目でおれを見るな!変態!」
「ああ、きみに跨って貫かれることを考えたら・・・」
恐怖にかられた少佐の目がさらに広がった。「寝ぼけるな!跨るとかそういうことはなにも起こらん!くそっ!」その叫びがドリアンを現実に引き戻し、今何をしようとしていたかを思い出させた。
「ああっ!」クラウスはのけぞって、体を強張らせた。滑らかな指が彼の中に忍び込んできたのだった。ゆっくりと、窺うように注意深く。「この変態、おまえを殺してやる、殺す!」噛み締めた歯の奥から呪いが漏れた。
「どうやって?」ドリアンはいきなり尋ねた。
クラウスは不意を突かれた。「何だと?」指がさらに深く差し込まれ、彼はからだをよじった。
「きみはいつもそうやって私を脅すよね。」ドリアンは事も無げに言った。「どうやって殺すつもりなんだい?それとも口でそう言ってるだけ?」
そんなところをかき回しながら、おれに考えさせるつもりか?ドリアンの指に体の奥深く敏感な部分を撫で上げられ、クラウスは息をのんだ。二本目の指が入り、彼は再びのけぞって苦痛と激怒の入り混じった叫び声を上げて、手首を拘束するロープを引きちぎろうとした。
「わかってたさ、」ドリアンはため息をついた。「結局、口先だけなんだよ、きみって。」何かが割れるような音に、彼はさっと顔をあげた。クラウスを縛り付けているベッドの柱が、彼の不屈の努力に屈し、無残に折れたところだった。次の瞬間、彼は鋭い叫び声をあげた。クラウスの手が彼の髪を鷲掴みにしていた。「指を抜け。」彼は命じた。
ドリアンは目を見開いて従い、指を抜いてシーツにこすり付けた。
「ロープをほどけ。」髪を鷲掴みにしたまま、クラウスは命じた。
「少佐・・・」
「黙れ!」クラウスは怒鳴りつけ、拳に掴んだ髪を引っ張った。ドリアンは小さな叫び声をあげた。
ドリアンは命じられたとおりにした。まず少佐の手首の縛めを解き、次に足を解放した。少佐は伯爵の髪をしっかりと掴んだままベッドから降り、立ち上がった。「ロープを一本はずせ。」彼は命じた。「さっさとしろ!」
ドリアンは震えながら従い、ベッドの足からロープを一本ほどいた。次の瞬間、彼はベッドの上に突き飛ばされ、放り上げられていた。少佐は伯爵の両手首を、手荒く後ろ手に縛り上げた。ベッドに押し付けられながらドリアンは肩越しに振り返り、クラウスが自分の手首からロープをはずして、ベッドの柱に残るロープと繋ぎ合わせたのを見た。「体を起こせ。」
伯爵は命じられたままに座りなおし、震えながら次の命令を待った。縛り上げられた手首をぴったり体に押し付けていたが、伯爵がおとなしく従えば従うほど、少佐の激怒はさらに煽られていくように見えた。
「これがゲームかなにかだと思っとったのか。」彼は」くぐもった声をあげて伯爵を再びベッドに押し倒した。それから伯爵のぴったりしたボトムを手荒く引き剥がした。彼の手が華奢な下着にかかったとき、伯爵は初めて本気で恐怖を感じ始めた。この時点まで、てっきりインターポールに引き渡されるものだと考えていたのだった。それから彼はうつ伏せに裏返され、ベッドの端まで引きずられた。
「少佐!」ドリアンは真剣に怯えた声で、とうとう哀願を始めた。「お願いだ、やめてくれ。」彼はなんとか逃れようとしたが、激怒の頂点を極めた少佐は人間離れした強靭さだった。それにはおそらく、さっきドリアンが彼に与えた薬物の影響もあるにちがいなかった。彼は片手でドリアンのうなじを押さえつけた。
「これが欲しいと言っとったな、変態野郎?」少佐は低い声でそう言い、伯爵の腿を蹴って両足を開かせた。そして、もう一方の手で自分のものを掴みあげ、さっき伯爵を驚かせたそれを、さらに驚くべき大きさと硬度へ導いた。
自分に触れているのが巨大なものの一部分に過ぎないと知ったとき、ドリアンは心臓が口から飛び出しそうにな気分になった。少佐が腰の一突きをくれさえすれば、それは伯爵を征服する。そして大きさから考えると、何の準備もない伯爵のその部分は深刻な外傷を避けられないに違いなかった。
「少佐、」ドリアンはほとんど泣き出しそうになった。「頼むから、やめてくれ。こんなふうにしないでくれ・・・。」ああ、私はめちゃくちゃにされた後、殺されるんだ。
クラウスはぴたりと動きを止めた。彼の猛り立ったものは伯爵の体に押し当てられ、いつでも侵入できる状態にあった。彼は怯える伯爵の顔を下に押し付けたまま、相手の体が自分の下で震えているのを感じていた。それから彼はほんの少し腰を進め、ドリアンの両尻のふくらみをかき分け、今にも押し入らんばかりになった。
伯爵は悲鳴を上げた。「少佐、ああ、お願いだ!」彼は哀願し、縛めを振りほどこうと無駄な抵抗を始めた。「いやだ、壊れる・・・、壊れてしまう!」 さらに体を押し付けられ、伯爵はとうとう声を上げて泣き出した。
そのまま時間が凍りついた。クラウスは復讐のために伯爵を辱めるのかと思われた。それから、彼は低いうなり声を上げた。「くそ忌々しい!」彼は恐怖に震える男を押さえつけていた手を放し、数歩下がってそのまま床に座り込んだ。「見ろ、おまえのせいだぞ。おれをここまで怒らせやがって。もう少しでおまえを強姦しちまうところだった!」
彼は破れたシャツを肩に羽織り、シャツのポケットから煙草をつまみ出して火をつけた。自分が震えていることに気付いたのはそのときだった。それが、いま自分がしでかしそうになった間違いによるものなのか、それとも伯爵への怒りによるものなのかは分からなかった。多分、両方なのだろう。
ドリアンもまたベッドから滑り落ち、ベッドを背に床に座り込んだ。危機を脱した安堵に涙がとめられないままでいた。
二人はそのまましばらく座り込んだままだった。泣き止んだ後でも、口を開く勇気がなかった。彼は体を丸めて、おとなしくベッドの脇に座り込んだまま、クラウスが平静さを取り戻そうとしているのを、まだ恐怖を感じながら見つめていた。
クラウスは突然伯爵の方へ顔を向けた。伯爵がたじろいだのを見て、また視線をそらせた。それから彼は深いため息をついて立ち上がった。クローゼットにはローブとパジャマが何組か置いてあるはずだった。しばらくして身づくろいを済ませた彼は戻り、伯爵の手首を自由にしてやった。
「吐きそうだ・・・」ドリアンは小さな声で言った。
「床の上で吐くなよ。」クラウスはそう命じ、バスルームを指差した。「そっちだ。」
ドリアンはバスルームへ行き、吐き始めた。クラウスが隣に立ったとき、彼は少佐が何をするつもりなのかまったく分からなかった。彼は肩を軽く突付かれて跳び上がり、顔をあげた。少佐が水の入ったグラスを差し出していた。彼は目で謝意を告げてそれを受け取り、うがいをして口に残る胃液を洗い流した。それから彼はその場にへたりこんだ。ショックから立ち直れず、震えが止まらないままでいた。
「まだ吐きそうか?」驚くべきことに、クラウスは気遣わしげな声で尋ねた。
ドリアンは目閉じた。「いや。」もう一度、肩を突付かれた。
「服を着ろ。」
ドリアンが目を開けると、彼の服を差し出している少佐がいた。「少佐・・・、私は・・・」
「何も言うな。」少佐は鋭く命じ、吸殻をトイレに投げ捨てた。「服を着ろ。」
ドリアンはうなずいて言われたとおりにした。彼は震える足で立ち上がり、少佐に従って寝室に戻った。そこで靴を履きなおした。それから彼らは階段を降りた。伯爵に分かっていたのは、このまま玄関の外に放り出され、夜の山道を運転して街まで戻らねばならないとということだった。
だがそうではなかった。クラウスはまっすぐ酒棚に向かうと、グラスを二つ用意して強い酒を注いだ。彼は無言でその一方を伯爵に手渡し、もう一方を自分で飲み始めた。
ドリアンはその酒を注意深く舐め、たじろいだ。ウィスキー。それも、すごく癖のある味の。
「好きじゃないのか?」
「うん、・・・あんまり。」驚いたことに、少佐は伯爵からグラス取り上げた。
「コニャックはどうだ?」
クラウスはドリアンがうなずいたのを見て、コニャックを注いでやった。彼は伯爵が飲まなかったウィスキーのグラスを手に取り、大きな革張りの安楽椅子に座って、その酒を飲み始めた。
何をしていいか分からず、ドリアンはカウチに腰掛けた。彼はコニャックを舐めた。わざと少佐の方を見ないようにしていたが、相手が自分を見つめているのを知っていた。
「ひどいザマだな、そうだろ?」クラウスがとうとう口を開き、伯爵は顔をあげた。クラウスは続けた。「おれたちはもうこういうことをやるべきじゃない。さもなくば、本当に殺し合いになってしまう。」
ドリアンは少佐を見つめて座りなおした。何を言うべきか分からなかった。何を言っても間違いになる気がした。増してや、たったいまこの山荘の二階で起こったような出来事の後では。
クラウスは背もたれに体を預け、目を閉じ、ため息をついた。
長い時間がたった。ドリアンは静かに尋ねた。「じゃあ、どうすればいいんだい?」
クラウスは目を開き、ドリアンを見すえた。「くそっ!わかってたらとっくに言っとる!」彼はそういうとグラスを飲み干した。それから立ち上がり、酒棚に向かった。「今やろうとしてるのは、とにかく酔っ払うことだけだ!」
ドリアンはまばたきし、それからうなずいて自分も酒棚に向かった。「私も参加させてくれ。」
続く・・・
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