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2011/12/05

『警告:伯爵女体化注意・表篇(1)』

   
     
今回は清冽で清潔なエロの名手、村雨公主さんから設定をお借りしています。
初期のボツ原稿を晒す(警告:伯爵女体化注意)
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女体化には全くそそられなかったのですが、寝取られ少佐は私の萌えツボ(←少佐みじめ萌え)にぴたりとはまりました。

というわけで書き始めたのがこのフィク『警告:伯爵女体化注意・表篇』です。タイトルからお分かりの通り、コメディを志しましたが、なりませんでしたです。ですどすだす。ちゃんとした結末にたどり着けるかどうかもわからないので、とりあえず書けたところから連載とします。未完で終わる可能性大。
 







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Bが軽率な口笛を吹いた。「すげえ別嬪じゃん・・・」

「やめろよ!不謹慎だぞ!」僕は小声で同僚をたしなめながら、自分でも目が離せなくなっていた。自宅で美人は見慣れているはずなんだけど、なんというか、世界が違った。僕だけではなく、目が釘付けになっているのはその場にいる全員が同じだった。

ほっそりとした優美な姿が、微風のように部屋に滑り込んできた。背は相変わらず高い。僕よりずっと高い。ただ手や手首や首筋の感じが以前とは全く違っていて、優美なまろやかさが増し、いままでにはなかったたおやかさと、不用意に触れると傷つけてしまいそうなかそけさが、この人の現在の状況を物語っていた。いつも生き生きと挑発的な魅力を相手構わず発散していたこのひとが、今は自分の身を消してしまいたいとでも言いたげに視線を伏せていた。その慎ましやかな挙措には、なにかたまらなく歯がゆくなるような魅力があった。

体調はまだ良くないようだった。椅子に座ろうとしてうっかりつまずいた瞬間、部屋にいた全員が思わず腰を浮かせて手を差し伸べ、彼女・・・、彼?・・・そのひとを助け起こそうとした。手を取り、腰を支えたのはすぐそばにいたうちの上司だった。助け起こされたその人はつと顔をあげ、上目遣いに上司を見上げた。その瞳は悩ましげに揺れていて、視線を合わせていない僕らですら魂を奪われそうになった。僕の後ろで、同僚のDとEがどすんと椅子に腰を下ろす音が聞こえた。若いだけあって立っていられなくなったらしい。正面から間近でみた上司はどうだったんだろう?

美貌に変わりはなかった。もともとこのうえなく美しい人だったから。ただ、その美貌から男性的なすべてがすっかり失われていて、残っているのは純粋に女性的な美、それも健康的であったり挑発的であったりする種の美ではなく、傍らのすべてのものの保護欲をそそるようにかそけく繊細でいて、それでいて、ただ踏みにじるためだけにこの花を手折ってやりたいと思わせるような、受動的な美があった。女性になってしまったドリアン・レッド・グローリア伯爵。彼は僕たちの予想通り、いや、予想をはるかに超えて美しかったた。

ごくり。部屋にいる全員がつばを飲み込んだ音が聞こえた。

僕たちがこの部屋に集められた理由は他でもなかった。伯爵はNATOの依頼を受けてある生体兵器研究所に忍び込んだ際に、血清が完全には開発されていない新種の病原菌に感染した。この病原菌は感染力と発症率は低いものの、一旦発症すればエボラ出血熱とほぼ同様の経緯を経て100%死亡することが知られていた。伯爵は直ちにフランス国境近くにあるドイツの病原体研究所へ送られ、開発中の血清を投与されることに、号泣しながら同意した。開発中の血清は女性には大きな副作用がないことが確認されているが、男性には無視できない副作用があった。ホルモンバランスが完全に女性化し、性転換してしまうのである。人工的な性転換は通常2年程度の時間をかけて行われるが、この血清ではほぼ三ヶ月でそれが完了する。血清は伯爵にきわめて良好に効いたらしい。そのままであれば女性としての後半生を送ることになるわけだが、動物実験では奇妙な結果が得られていた。生物としての女性の行為、つまり異性との性交、妊娠、出産を終えると、速やかに原状に回復する場合があるのである。

血清の研究者たちのレジュメにはこうあった。適切なオスと交配させた場合、自然な性交による妊娠・出産を経て原状に回復する率は70%程度、これが人口受精による妊娠の場合には、原状回復率はなぜか30%程度まで落ちる。またつがいの相性がよく、性交中に十分な満足を得ていた場合には原状回復率は95%を超える。これはサルによる実験結果であった。

伯爵は男性への復帰を希望し、被験者となることに同意した。但し、双方の血液のある種の型による組み合わせが重要で、検査によって「適切なオス」を選別する必要があった。NATOの任務遂行中の事故であったことから、同任務に当たっていたメンバーが本日極秘に招集され、血液検査を受けた。検査結果はすぐに判明し、該当者が複数の場合は被験者本人に選択させるということになっていた。

結果如何によっては、任務の一環とのお墨付きで、この美女とやってやってやりまくれるんだ・・・

部屋にいる男たちが考えていたことは、全員同じだったと思う。・・・いや、上司の考えていることは知らないけど。フランス側からも数名が召集されてこの場にいた。Qもいた。僕は妻の顔をちらりと思い浮かべた。

眼鏡をかけた若い研究医が立ち上がり、話し始めた。

「血液検査の結果が判明しました。適合者は複数でした。被験者本人の同意と希望により、手っ取り早くこの場でお知らせします。」

伯爵が視線を伏せた。全員が緊張したのがわかった。

「ルイ・サンドリエ氏およびクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ氏の血液が、被験者には有効と思われます。」


体の力が抜けた。なんとまあ、妥当な結果だろう。Qは伯爵を殺そうとした男だ。伯爵が彼を選ぶことはありえない。だが伯爵が長年にわたってうちの上司に血道を上げてきたことは、この業界では常識中の常識だ。僕の見るかぎり、意地っ張りの上司だってまんざらではないはずだった。いったいいつ、その振り上げた拳をしぶしぶ下ろすんだろうと見ていたけれど、物事は結局落ち着くところに落ち着くというわけか。

祝福にも似た気分で、上司を横目でちらりと見た。僕が上司の反応を確かめてたなんてことが知れたら、あとでどんなお仕置きをされるかわからない。でもそんな心配は杞憂なようだった。上司の視線は伯爵に釘付けだった。それから僕はQの顔を見てぎくりとした。彼はそんな上司の顔を、かすかな薄笑いを浮かべた顔で見つめていた。

部屋になんとなく流れたはじめた予定調和的な安堵の気分のなかで、Qの視線に気付いたのは僕だけのようだった。医師が被験者に促した。

伯爵はゆらりと立ち上がり、そのまま微風のように上司の前を通り過ぎると、口元に薄い笑みを浮かべたフランス人の肩に顔を寄せて目を閉じ、ため息のような声で告げた。

「ルイ、きみのベッドに私を迎えてくれ・・・。」
 
 
 
 
 
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『警告:伯爵女体化注意・表篇(2)』に続く…

2 件のコメント:

  1. カフェモカ2011/12/06 20:44:00

    きゃーーー続きが気になって眠れません(>_<)!!
    少佐と伯爵の子供たちって凄い美形なんでしょうね。。
    はっ!立会い出産・・!?いろいろ妄想が止まりません。

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  2. 立会い出産・・・。それは想定の範囲外のご感想・・・。
    人間の想像力(妄想力とも言う)って偉大!

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