Fried Potatoes com - FEET OF CLAY 01 AWOL
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エロイカと少佐の密かな愛人関係が始まってからほぼ10年が過ぎた。そしてある過酷なな状況が、彼の世界はたった数時間で粉々になってしまうほどの脆さなのだと鉄のクラウスに思い知らせた。どうすればその世界をもとに戻すことができるか、もしくはもとに戻すことが可能なのかどうかすら、彼にはわからなかった。
この物語は"Appetite Suppressant"の続編であり、順不同で以下の要素を含んでいる。セックス、銃、暴力(3Pあり)、巨根クラウス(;-D)、ヒロイックなクラウス、お色気ドリアン、思いやりに満ちたクラウス、ためらいがちなドリアン、裸のクラウス、裸のドリアン、ぐだぐだ悩むクラウス、同じように悩むドリアン、ロマンティックなクラウス(!)、こにくたらしいドリアン、幸せいっぱいクラウス、泡風呂、少佐の部下たち、その他のサプライズ色々。
作者より:“Appetite Suppressant”の続編としてこれを書いたとき、私はレッド・ツェッペリンに“Ten Years Gone”という歌があるとは知らなかった。全く予期せぬ驚きだった。
FEET OF CLAY
By Margaret Price
FEET OF CLAYとは、高く評価されている人物の弱点、あるいは隠された欠陥を指す
第一章: AWOL - (軍における)無断外出・脱走
その男が道路に飛び出したのがあまりにも突然だったため、ドリアンには男を避ける余裕はほとんど無かった。彼はブレーキをいっぱいに踏み込んでスピンし、もう少しで道路から飛び出しそうになった。たった今起こりそうになった事故のショックから気を取り戻すや否や伯爵は車から降り、あやうく引き殺しかけた気違いを振り返った。
「自殺でもする気か!」伯爵はそう怒鳴った。ここがドイツで、ドイツ語で怒鳴るべきだとは忘れていた。だがそれは問題にならなかった。その男が英語で返事を寄越したからだった。
「てめえのことだけ気にしてやがれ!」
くそっ、ヤンキーか。ドリアンは心の中でうんざりした声を上げた。それから、その男がこんな人里離れた場所で何をしているのかと訝しんだ。その疑問は後ろから近づいてきた男に銃を突きつけられた時点で一旦棚上げになった。
「乗せてもらうぜ、金髪ちゃん。」もう一人のアメリカ人の声が耳に入った。
「私の車に、という意味だね。」伯爵は両手を上げながら静かに応えた。
「物分りのいいこった。」
それ以外にどんな意味があるってんだよ!伯爵は賢明にもそれを声に出さなかった。
「お前が運転席だ、金髪。」道路に飛び出してきた男が、車に近づきながらそういった。
「私が?本気かい?」
背後の男が伯爵の髪を掴み、乱暴に後ろに引いた。「おかしな真似はよせよ。警察へ駆け込むとかな。」
「私が地元の人間に見えるのか?」伯爵は平然と言い、「このへんの警察の場所なんて知らないよ。」嘘を付け加えた。
後ろの男がもう一人の男を見て、どうする?という顔になった。相手が頷くのを見て、男は伯爵を引きずって車へ向かった。「お前の行き先へ連れて行け。余計な真似はするなよ。」
「やらないよ。」
伯爵は車に乗り込み、続いて乗り込んできた二人を苛立った目付きで一瞥した。一人は助手席に、一人は後部座席に座った。彼らが軍服らしきものを着ていたため、伯爵は眉をひそめた。盗んだ軍服か、それとも脱走兵か?車の向きを変える何かいい口実があればいいのにと願った。この道は少佐の山荘にしか通じていなかった。
「食いもんはねえのか、金髪?」銃を持った男が尋ねた。
「ブートに食料がある。」ドリアンは車を道路に戻しながらそう答えた。
「どこにあるだって?けっ、イギリス野郎は妙なしゃべり方をしやがる。」
「トランクに入ってるって言ったんだよ、チャーリー。おまえはほんとになんにも知らねえな。」後部座席の男がせせら笑った。
「へっ、へっ」毒々しい答えが返った。「ちょっとイギリスに住んでたからって何様のつもりだよ、フランク。」
「少なくともおまえよりはマシだって言ってんだよ。」フランクは鼻を鳴らした
ドリアンは深いため息をついて、気にしない様に自分に言い聞かせた。仲間割れするならさせておけ。運が良ければクラウスが予定よりも早く着いて、このふたりを叩きのめしてくれるかもしれない。
* * *
この10年で初めて、ドリアンは少佐の山荘が近づくのを嬉しくない気分で見つめた。彼とクラウスは二人の関係を周囲に知らせることなく、数カ月ごとに秘密の逢瀬を重ねては、黙ってお互いの日常に戻っていた。山荘で逢うのはドリアンとクラウスであり、山荘を一歩出れば彼らはエロイカと少佐に戻った。この人里離れた場所で恋人と過ごす一分一秒を、ドリアンはかけがえのないものだと感じていた。だが今その二人だけの聖域は、呪うべきアメリカ人に蹂躙されようとしていた。
ドリアンは山荘の敷地に入り、車を車庫に後ろから入れようとした。
「前から突っ込んで停めとけよ。」チャーリーが命令した。
「前向きに駐車しておいたほうがいいんじゃないかと思ってね。」伯爵は邪気のない声でそういった。
「なぜだ?」
「出るときに早く出られるだろ?バックして車を出すより早いよ。」伯爵は落ち着いてそういった。そう停めれば、クラウスには山荘に他に誰かがいることを知る。
「いい考えじゃねえか、金髪ちゃん。」フランクがそう言って、チャーリーを見てにやにや笑った。「聞いたかよ?おまえより賢いのがもう一人いたぜ。」
ドリアンは再び運転に集中し、車を前向きに停めた。二人の男はトランクが開く音に跳び上がった。
「何しやがった!」チャーリーが喘いだ。
ドリアンは再び無邪気な振りをした。「食物がほしいんじゃなかったっけ?」
「そう、食いもんだ。」
フランクが笑い出し、チャーリーは苛立ったような視線を向けた。
「口を閉じて荷物を運べよ、フランク。」
「なんで俺なんだよ?」フランクは言い返した。
「銃を持ってるのが俺だからだ。」
ドリアンは車から降り、山荘の入口に近づいて鍵を開けた。ドアを開けながらため息を付いた。なんてこった。早めになんか来なければよかった。彼は車に戻り荷物を取り出した。そうしながら、首にかけた長い白のスカーフを地面に落とした。そして荷物をもって山荘に入った。フランクが食料品の入った袋を抱えてあとに続いた。
伯爵はキッチンへ向かい、荷物をテーブルの上に置いた。彼はチャーリーが銃を腰のベルトに戻し、荷物を両手で持っていることに気が付いた。
ドリアンは後ろに下がり、荷物の中身を整理する前に、ふたりが食料品を漁るにまかせた。時間稼ぎになることならなんだっていい。がつがつと食料を口にする二人に向い、彼は咳払いをして尋ねた。
「暖炉に火を入れてもいいかな?夜は寒くなるんだ。」
二人は目配せを交わし、肩をすくめた。ドリアンはこれを承諾の意味と解釈して暖炉へ向かった。ほんの小さな火がついた。あとで大きくすればいい。ひどい煙だ。そう思いながら彼はこっそり後ろを振り返り、二人の男を確認した。間違いない、Geilenkirchen空軍基地からの脱走兵だ。彼らは最後に食事をしてからどのくらい立っているのだろうと思われる程に、貪欲に口に物を詰め込んでいた。ドリアンはその疑問を口に出しそうになり、危うくこらえた。余計なことは聞かないほうがいい。食物を与えて、車を盗ませてやろう。それからクラウスの到着を待てばいい。
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